hao vol.17

一年に年1回の発行ながら回を追うごとに進化している雑誌ハオの最新号が出来たと言う事で、代表の松村さんが納品がてらお店に来てくれました。

hao(ハオ)は、もともとは松村さん自身も通っていた造形教室のメンバーたちが作品の発表の場を求めて、誌上ギャラリーとして始めたミニコミ誌から出発したそうです。既存の手芸雑誌や書籍がスポンサーありきの中、自由を失っている現状もあって、自らの手で取材し、コツコツと作っていくうちに、参加作家の一般募集を始めたり、作家やイベントでの取材を通して見えてきた事への興味や疑問点を追ううちに手芸を通してものづくりを考える興味深い雑誌へと進化していったようです。
今回の号の特集は、「ミュージアム」。美術館やアートをモチーフに制作したクラフト作品を紹介し、作家やキュレイターのインタビューなど、興味深い読み物としても、見るも愉しいビジュアルマガジンとしても見応えのある内容です。

来店した松村さんは、誌上ギャラリーで、連載をしている佐野純子さんの素晴らしいリバーシブル人形を持ってきてくれて実物を見せてもらいました。佐野さんは、教室のメンバーの一人だったそうで、連載を通していくうちに作風がどんどん進化していって、人体へのこだわりが色濃く反映されてきたのが、毎号を見ていくと分かります。実際に、見せていただいいた今号の作品は、リバーシブルで、手が込んでいると同時に、やや怖い顔と形態へのこだわりがうまくブレンドしてとても魅力的なものでした。もう見れただけでも嬉しかったです。松村さんが帰った後、この文を書きながら、この雑誌haoと、作家の人たちはこれからどんな風に進化していくのだろうととても興味が膨らんできました。 (文:悦)

book data:
title: hao vol.17 
publisher: ハオ編集部 
author: ハオ編集部 
price: 1050(税込)