本の手帳 第8号 特集:饒舌大陸 本の話が止まらない


共に屈指の本の愛好家であるアートディレクターの大貫伸樹さんと古書店田中栞さんの2人が創刊した書物雑誌『本の手帳』も8号目まできました。毎号、書物に関する記事を掲載し、本の世界のデザイン的側面を歴史的にこれほど深く愉しく掘り下げて見せてくれる雑誌は中々ありません。

第8号の特集は「饒舌大陸 本の話が止まらない」と題し、2009年に刊行された田中栞さんの話題の書籍『書肆ユリイカの本』(青土社)を追補する内容。『書肆ユリイカの本』自体が商業出版物として刊行された自体が驚きでしたが、そこで取りあげられなかった題材がここに充実した内容で出てくると言うこの自体だけでもこの雑誌の存在の特異にして貴重さが分かろうというものです。

目次:『齊藤昌三が装丁する奇抜な素材を用いた美しい本』(大貫伸樹)『もうひとつの書肆ユリイカ伊達得夫と朝日書房─』(坂口博)『ふたたび竹中英太郎のデビューのころについて』(中村恵一)『扉の前に誰かいる─河出書房のカラー版『日本文学全集』のこと─』(田坂憲二)『昭和初期の「左傾本」出版』(喜夛孝臣)『古書店主のたわごと』(堀口稔)。A5判、64ページ。表紙カラー。 (文:悦)


book data:
title: 本の手帳 第8号 特集:饒舌大陸 本の話が止まらない
publisher: 本の手帳社
author: 本の手帳社
price: 1050(税込)