写真集

吉永マサユキ・森山大道フォトワークショップresist写真集『resist photo workshop vol.4』

吉永マサユキ(塾長)さんと森山大道(特別講師)さんが講師を務めるというのが何とも魅力なルーニィ・247フォトグラフィーが主催する写真の学校resist。 その第4期修了生による写真集が刊行された。今回の内容は14名の受講生(阿南浩志 / 伊藤藍 / 岩田栄二 / 榎…

新倉孝雄写真集『DIZZY NOON』 サイン本

新倉孝雄さんの新しい写真集『DIZZY NOON』を手に取ってまず思ったのは『近くて遠い』と言う言い回しだった。 1965年5月9日、米軍基地の公開日という1日だけのアメリカ体験を楽しむ人々を捉えたスナップショットからなるこの写真集では人々が皆特別なところ…

PETER SUTHERLAND『TOKYO NATURAL FANTASY』とROCKET BOOKS

ここのところブログでの本紹介が都市の話に偏っているなと思いつつパリ、ニューヨークときたらやはり東京だよなと思う。とはいっても東京にまつわる本なぞ嫌になるほど多い。そんなことを思って棚の整理をしていたとき、目の前に最近取扱が始まったROCKET BO…

野上眞宏写真集『NEW YORK HOLY CITY サイン本』

ニューヨークへは一度しか行ったことがない。プロジェットを始める時に、ニューヨークの書店を見たくて行ったきりだ。ヨーロッパの書店はフランスやイタリアを中心に、大型店から専門店まで、それなりに見て回ってたけど、ニューヨークは聞いた話だけだった…

福本美樹写真集『a paris』

はじめて、パリに行ったのはずいぶん昔になる。それから15年ぐらいの間に7〜8回行った。友人が住んでいたので、いつも10〜20日は滞在していた。そんな訳で、イタリア好きと言いながら実はフランスにばかり行っていた私だけど、最近は全然行っていない。 とは…

石内都写真集『tokyo bay blues 1982-1984』 サイン本

石内都さんの最新の写真集が入荷した。 この『tokyo bay blues 1982-1984』は戦後の写真史に大きな影響と足跡を残した雑誌『カメラ毎日』が休刊する直前に連載された「Tokyo Bay City」を再構成したものだそうだ。私は残念ながら当時連載を見ていないのです…

Newspaper PUNCTUM TIMES:RISAKU SUZUKIA TOHNO 鈴木理策『遠野』

以前このブログでも紹介したPUNCTUMの発行する写真新聞『プンクトゥム・タイムズ』。そのリニューアル第3弾が刊行。今年が柳田國男の『遠野物語』が自費出版されて100年だからというわけでもないのでしょうが、鈴木理策さんの『遠野』です。 柳田國男の『遠…

ASPHALT 5号

以前にこのブログで紹介した写真雑誌のASPHALTの最新号である5号が出ました。 藤原敦さんと唐仁原信一郎さんのレギュラー写真家2名に毎号国内外のゲスト写真家を迎えて、それぞれ視座の異なる四人の写真を一冊にまとめてるというスタイルも定着してきた感じ…

荒木経惟写真集『POLART』

これまで、数多くのポラロイド写真を残してきた荒木氏が、過去十数年に及ぶ作品群の中から約1000点もの作品を厳選して構成された『POLART』。ポラロイドの生産が中止となり、おそらく最後のポラロイド写真集となるであろう一冊です。 沢山の窓を覗きこむよう…

Newspaper PUNCTUM TIMES

フリーペーパーとして発行されていた「プンクトゥム・タイムズ」が、紙面をリニューアルし商品として525円で店頭に並ぶ事になりました。リニューアル第一弾は写真家・大森克己さんで、タイトルは「少し前の出来事」です。 拉致問題にからんだ写真や、ある日…

松本典子「野兎の眼」

松本典子さんが前に話していて、展覧会が終わったら持ってくると言っていた小さな写真集を今日御本人がわざわざ持ってきてくれました。 大阪のカロブックショップ&カフェにて2009年11月3日〜28日に開催された『「野兎の眼」松本典子写真展』の画像とテキス…

横内香子写真集『IN THE BOX』

著者の横内香子さんは、日本で、女性がボクシングジムに通い始めた最初期の人で、通い続けていくなかで、知り合ったボクサーたちが次々と消えていく姿を記録として残そうという気持ちから5年くらい前より写真に撮り始めたそうです。 通っている渡辺ジムの人…

森栄喜作品集『CROWS AND PEARLS』

写真家森栄喜さんの初の作品集です。 (この写真の人物は森さん本人です) 東京の少年達を、彼ら自身の部屋で撮影したポートレート作品16点と、新人作家・小林小路の短篇小説『夏の底』によって構成されています。 写真は男性の姿を静かに捉え、文章はある二人…

所幸則写真集『One second 01』

所幸則さんと言えば、90年代に天使や妖精を題材にしたファンタジックな写真で一躍時の人と化したものでしたが、いわゆる写真ファンの間では、いまひとつ評価が得られなかった感がありました。MACの普及によるデザインやアートの新しい潮流の旗手的位置づけも…

長野重一写真集『香港追憶 HONGKONG REMINISCENCE 1958』 サイン本

この写真集には、写真家の長野重一さんが初めての海外旅行で体験した、1958年の香港が写しだされています。 熱気に満ちた街では何処を歩いても必ず何かと遭遇し、その景色や人々の表情には独特なものがあります。苦しさや、やるせなさと、その暗さに負けない…

坂本政十賜写真集:『TRAVELING トラベリング』

やっと夏らしくなってきたので、この間海に行ってきました。 浜辺では暑い中、沢山の人がそれぞれに遊んでいて陽気なのですが、突然周りが静かに思えて、気だるいような海特有の雰囲気を体感して、やっと夏を実感して帰って来ました。 前置きが長くなりまし…

後藤剛写真集『日日日日。2001-2008』

1973年生まれで大阪府吹田市出身の若手写真家の初の写真集。同名の展覧会で発表してきた初期から現在までの作品を集めています。 現在住んでいる甲子園口や生まれた街である吹田市など、地元関西の風景と人々を独特のカラープリントで表現し、妙な人なつこし…

Father

この本は、日本全国の父親の姿を取り集めたものです。 ミュージシャンから公務員、大工など全112人の日本の父を紹介しています。 見開き1ページの右側には本人の写真、左側には家族構成やこれからの夢、そして自らの人生観や子に対する想いが語られていて、…

まほちゃん (島尾伸三、潮田登久子、しまおまほ 3人の)サイン本

大きな瞳に、おかっぱ頭の女の子。まほちゃん。 この小さなまほちゃんが季節や人と触れ合うことを愉しみ、成長してゆく姿を写真家である父、島尾伸三さんが撮っています。 ハイハイをしていたまほちゃんが元気いっぱいに歩き回り、勇敢に沢山のモノと触れ合…

 石田紘一写真集『山襞の村物語〈北上1963〜1973〉』

先日友人が「昔の写真集は暗いいんだよね、どうも苦手でさ」と言っていた。「50〜70年代ぐらいまでのは特にそう思うんだよ」。モノクロで撮影していて、テーマも貧しさや孤絶した心情を反映した否定的なものが多く、そうでなければ人間の本質が捉えられてい…

谷口昌良写真集『写真少年1973-1979』

カメラを持ち歩く人をよく見ます。 多くの人が写真を撮ることに魅力を感じているからだと思うのですが、初めて夢 中になって写真を撮ったときの気持ちや、その時の被写体を覚えていますか?この写真集はあるカメラ小僧が撮りためた写真を再編して纏めたもの…

『FLOATING フローティング』

半袖のTシャツだけで過ごせる気温になり、夏も近づいた感じが強くなりました。回りでも旅行の話題が増えてくる時期になってきたなあと、そんなことを考えながら棚を眺めていたら、目に入ってきたのが坂本政十賜さんの写真集「FLOATING」でした。 この写真集…

潮田登久子写真集 冷蔵庫 サイン本

他人の家の冷蔵庫を開けてはいけないと教えられて以来、守っている冷蔵庫のマナー。でも、この本でなら他人の家の冷蔵庫を遠慮無く覗けます。この写真集は、写真家の潮田登久子さんが貧しいけれど実に平和な毎日が不思議に思え、その思いもつかなかった自分…

John Heartfield - En La Coleccion Del IVAM ジョン・ハートフィールド

ゴールデンウィークの始めに、粟津潔さんの訃報が入り、昨年暮れの木村恒久さん、年初の福田繁雄さんと、1960年代以後の日本の印刷メディアの変革と発展に大きな足跡を残されたデザインレジェンドが次々と去られていき、時代の流れを感じました。そういえば…

title: 沢渡朔写真集「Nadia in Sicily 1971」サイン本★

今回もロングセラーの中から個人的にも大好きな沢渡朔さんの写真集を取りあげたいと思います。 2004年に蒼穹舎から太田通貴さんの編集と原耕一さんのデザインで素晴らしい写真集として刊行された「Nadia in Sicily 1971」は、沢渡さんの代表作のひとつとして…

ASPHALT 3号 / 唐仁原信一郎、桜井永治、藤原敦、岡本正史

先日3号が出たばかりの写真雑誌ASPHALT。この雑誌については、最初に取扱に関して営業の電話を頂いた、この雑誌の発行人の一人である藤原敦さんと電話で話した事が印象深かったこともあって、その展開に注目していました。 藤原敦さんは、元々は建築デザイン…

長野重一写真集『香港追憶 HONGKONG REMINISCENCE 1958』

今年の頭でしたか、新宿御苑の蒼穹舎ギャラリーでの展示で、長野重一さんの昔の写真を見ながら、写真はそれを見る時代によっては、写真そのもの以外の要素が写真を見る上に覆い被さって、違うものに見せてしまう事があるものだなあと実感しました。長野さん…