2009-01-01から1年間の記事一覧

 TANTA GENTE / Bruno Munari

本の愉しみを色々な側面から紹介できればいいなと思いつつ毎回書いているのですが、そうした愉しみそのものを追求したムナーリさんの本をやはり紹介しなければ片手落ちもいいところだと気付き、早速紹介。まず今回は、ブルーノ・ムナーリが、"Edizioni per b…

 nu vol3 / nu編集部

インタビューや対談で構成する新しい雑誌として、不定期に2年ぐらいに1号ずつ刊行され、現在3号まで出ているnu。nuは、HEADZの佐々木敦編集による個性派音楽雑誌「エクス・ポ」での、本体を表紙&目次を兼ねた専用エンベロープに封入して販売するという、コ…

磯崎新の建築談議シリーズ 全12巻セット/磯崎新(著) 篠山紀信(写真)

後藤繁雄さんの編集によるヌードの全集的な写真集の刊行やそれにともない美術手帖で特集されるなど、その仕事を再検証されている感ありの篠山紀信さんの写真の膨大な仕事の中で、僕が個人的に一番好きなのは建築がらみのものが多い気がします。『TOKYO NUDO…

 ポール・エリュアール 絵:オードリー・フォンドゥカヴ 訳:須山実

宇野亜喜良さんの絵本など、刊行点数は少ないながらいつも丁寧な作りの本を出版しているエクリの新刊は、イメージ豊かで光にみちた数多くの「恋愛詩」と「レジスタンス詩」で知られるフランスのシュールレアリスムの詩人、ポール・エリュアールが1951年に書…

「うさぎとピクニック展」 展示作品が増えました。

昨日から「うさぎとピクニック展」の木原佐知子 sunshine to you!さんの展示作品が増えました。新作のラグが出来たのです。 木原さんが今回の展示に参加したのは、松本さんがうさぎとピクニックというテーマを思いついたことから声がかかったそうです。うさ…

John Heartfield - En La Coleccion Del IVAM ジョン・ハートフィールド

ゴールデンウィークの始めに、粟津潔さんの訃報が入り、昨年暮れの木村恒久さん、年初の福田繁雄さんと、1960年代以後の日本の印刷メディアの変革と発展に大きな足跡を残されたデザインレジェンドが次々と去られていき、時代の流れを感じました。そういえば…

ヒーシーイット アクア / ウィスット・ポンニミット

今回は先日紹介した、まだ出来てから2冊しか本を刊行していない若い出版社ナナロク社の3冊めの刊行物が届いたので紹介します。タイ在住のマンガ家"タムくん"ことウィスット・ポンニミットのタイで刊行したマンガシリーズ「ヒーシーイット」の日本版です。 こ…

村田朋泰展 夢がしゃがんでいる」カタログ

ART

プロジェットのお店には、展覧会のカタログも、取扱のお話を頂けたものについては喜んで扱わせていただいていることもあって、多数あります。僕が、個人的にもその作品世界が好きな村田朋泰さんの「村田朋泰展 夢がしゃがんでいる」カタログもそんなひとつで…

「うさぎとピクニック展」 展示途中報告及び奥田実穂さんの紹介です

昨日から「うさぎとピクニック展」の奥田実穂さんの絵の展示作品が増えました。新たに2点新作が出来たためです。 実穂さんが今回展示しているうさぎの絵は実は、DMにも使われた絵を除くとすべて新作なのです。 以前はカウボーイなどを題材にしたハードボイル…

title: 沢渡朔写真集「Nadia in Sicily 1971」サイン本★

今回もロングセラーの中から個人的にも大好きな沢渡朔さんの写真集を取りあげたいと思います。 2004年に蒼穹舎から太田通貴さんの編集と原耕一さんのデザインで素晴らしい写真集として刊行された「Nadia in Sicily 1971」は、沢渡さんの代表作のひとつとして…

ブリジット・バルドー BBに首ったけ

プロジェットが出来たのは1999年。今年の8月には10年になります。お店の商品には息の長いものが多い。そんなひとつが、1991年にユーロスペースで開催された「ブリジット・バルドー映画祭」のカタログ。プロジェットのオープン当時にアートドキュメンタリーの…

うさぎじま 松本典子写真集

今日から「うさぎとピクニック展」が始まりました。 スタッフが作ったポップもウサギです。 展示は、壁面や棚の上のスペースなどを使って店内にウサギが放牧されている気になります。 今回の展示されているなかで、写真を撮影された松本典子さんの本を紹介し…

写真詩集『生きる』 サイン本 詩:谷川俊太郎 写真:松本美枝子

2月のある日、突然営業に来た出版社の人の名刺にはナナロク社代表取締役とあった。出版の世界で、編集者として営業マンとして活動していた1976年生まれの3人が始めた出版社だそうだ。立ち上げの頃の話を聞くと、最初の本は谷川さんの詩集を写真と合わせると…

今回は、展示の告知です。写真は展示準備風景です。26日の日曜日スタート。楽

ART

しみです。 exhibition data: title: 『うさぎとピクニック』展体温のあるうさぎの絵と写真、オリジナルのラグマットの展示で、お店を訪れた方々を草の上の時間へ誘います。 会期:2009年4月26日(日)〜2009年5月31日(日) 場所:PROGETTO(プロジェット)店内に…

HIROSHIMA 1958

この本を手にしてページを捲ると、1958年の広島の街の活き活きとした風景が飛び込んでくる。笑顔の印象的な子どもたちが数多く現れ、建築中の広島球場が見えたり、美しい構図で叙情的な自然と人々の清々しい活気が素直に見えてくる美しい写真の数々。人なつ…

絶影地下鉄ペーパーキット / ZETUEI FONTS (加納佳之) 

ART

六本木アートナイトで夜店的な限定出店をした時、大好評で、商品が無くなったこともあって、絶影書体の加納佳之さんが納品がてらお店に来てくれました。六本木の話などしていて、「前からネットでこの書体注目していたんです」と言う人とか、色々な人がいた…

ASPHALT 3号 / 唐仁原信一郎、桜井永治、藤原敦、岡本正史

先日3号が出たばかりの写真雑誌ASPHALT。この雑誌については、最初に取扱に関して営業の電話を頂いた、この雑誌の発行人の一人である藤原敦さんと電話で話した事が印象深かったこともあって、その展開に注目していました。 藤原敦さんは、元々は建築デザイン…

Out of the Frame アルメニア共和国の建築と風土

1998年以来数度に渡って、アルメニア共和国での教会建築の調査で撮り続けてきた東京工業大学の篠野志郎教授によるキリスト教建築遺構を収めた写真集。 調査旅行の旅行エッセイ的要素と建築史の調査らしい学術的アプローチとが入り交じった文章が、モノクロ写…

長野重一写真集『香港追憶 HONGKONG REMINISCENCE 1958』

今年の頭でしたか、新宿御苑の蒼穹舎ギャラリーでの展示で、長野重一さんの昔の写真を見ながら、写真はそれを見る時代によっては、写真そのもの以外の要素が写真を見る上に覆い被さって、違うものに見せてしまう事があるものだなあと実感しました。長野さん…

AFTERHOURS Issue#25 2008-2009 WINTER

書籍ばかり紹介してきたので、今回は、注目している雑誌を書いておきます。エレクトロニカ、ポスト・ロックを中心にジャンルを越えて幅広い音楽を網羅している、不定期発行インディペンデント・マガジン『AFTERHOURS』という雑誌は、日本では無名だった海外…

絶影新聞 ZETUEI FONTS (加納佳之) 

ART

先週の28日の土曜の真夜中12時から29日の日曜の朝に掛けて六本木アートナイトと言うイベントの一環で、ヤノベケンジの「ジャイアント・トらやん」の出現した六本木ヒルズのアリーナに限定出店しました。 春とは思えぬ寒さの中、唯一の暖房は、ジャイアント・…

わたしの優しい死神 サイン本

ART

頑張って、前向きに生きようとしていても「もう、死んでしまいたい……」と思うときがある。出口の見えない今のわたしの願いを、優しい死神は聞き入れてくれるのでしょうか? 死にたいと思う女の子とそんな彼女を勇気づける死神の絵がとにかくかわいいのです。…

吉田稔美 Peep Show Theater No.3「妹背山・吉野川」 

ART

講談社から2004年に刊行され大好評を博し、初版を完売したままなぜか増刷される事なく、絶版になっている絵本「つづきのねこ」をはじめ、シンプルな線と色で描かれ、暖かさとどこかノスタルジックな雰囲気の絵で、根強いファンを持つイラストレーターの吉田…

:仲條正義vs服部一成 「仲條服部八丁目心中」展覧会図録 

今年の1月から2月にかけて銀座のクリエイションギャラリーG8で開催された『仲條正義vs服部一成「仲條服部八丁目心中」』の展覧会は、今なお現役の最前線で光り輝き続ける仲條さんと流行通信での画期的成功以来、人気も評価も最前線にある服部さんという、今…

伊藤桂司さんの最新の本 「SUPERNATURAL」

ART

創造(クリエイション)にまつわる本を紹介していくブログにしていこうと思います。1回めは、プロジェットのスタッフ全員がファンでもある伊藤桂司さんの最新の本「SUPERNATURAL」。この作品集は、伊藤桂司さんの3年半ぶりとなる個展となった、青山のギャラリ…